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【インタビュー】舞台技術スタッフにお話を聞きました!

パルテノン多摩の大ホール、小ホール、新設のオープンスタジオなどの舞台を担うのは、舞台技術課です。
今回は、華やかな舞台、公演を裏で支えるスタッフに話を聞きました!

舞台技術課長 浅井真也(株式会社フラットステージ)

●舞台スタッフさんは、具体的にどのような仕事をしていますか?

舞台スタッフは舞台・照明・音響、映像の専門分野に分かれています。
舞台は仕込み(設営)から本番の進行、撤収などを、ご利用される方々と一緒に作業をします。また、舞台機構(バトンや反射板の昇降)の操作も行います。

照明は当たり前の事ですが、出演者を照らす事です。逆に暗転にするなど、あえて照らさなかったり、特定の出演者だけを目立たせる事も行います。客席側の照明の明暗なども照明スタッフの方で制御、調整しています。

音響は、スピーチや楽器の拡声、CDなどの音源再生、映画上映時のスピーカーを設置し、音量や音質調整を行っています。またホールに隣接するロビーのスピーカーなども、ホールの音響スタッフが制御、調整しています。

映像は講演会やシンポジウムなどでパソコンの画面やDVD、ブルーレイの映像をビデオプロジェクターを使って舞台上のスクリーンに投影する際など、トラブルの無いようにスタッフが技術的な対応をしています。

今回の改修でホールに導入するビデオプロジェクターは、改修前のものと比較すると、かなりの高照度・高解像度のものになります。舞台の演出で「プロジェクションマッピング」という、平面だけでなく空間や物体に映像を立体的に投影するようなケースなども今後は増えてくると思います。様々な演出に対して柔軟に対応したり提案ができるよう、スタッフも準備して参ります。

その他ホールスタッフの業務としては、上演作品、俳優さんに就いている専門の舞台技術スタッフさんがパルテノン多摩のホールに来館された場合に、各専門分野のスタッフが、仕込みや本番、または撤収時の安全面の管理や備品の管理等を行っています。
また、ホールを利用する際の事前打ち合わせ、調律手配なども舞台スタッフが行っていますし、ホールの利用がない時などは、備品の整備や簡単な修理なども行っています。

どんなことに気を付けてお仕事をされていますか? 

舞台は華やかな場所である一方、危険な場所でもありますので、安全第一を心がけています。また、ホールをご利用される方々のご要望に対して、「できません」という言葉は使わずに、「こういう方法なら可能です」と代替え案をお伝えするように心がけています。

大変なことはありますか?

ホールではクラシックの演奏会、演劇、ミュージカル、朗読劇、バレエ、合唱、ロックやポップスのコンサート、吹奏楽など、本当に様々な用途で使用されますので、様々な専門知識が必要な所でしょうか。また、仕込みや撤収時間の制約があり、段取りで頭を悩ませたり、機器トラブルが起きた際には迅速な判断が求められ、代替品を大至急手当するなど、大変といえば大変ですが、対処できた時や無事終演した時の喜びも沢山あります。

今までのお仕事の中で印象に残っていることはありますか?

大雨で館内が浸水し、照明を調整する部屋や楽屋なども水浸しになった事でしょうか。とにかく後処理が大変でした。あとは、3.11の震災です。上空にあるバトンや反射板がものすごく揺れていて、とても恐ろしかったですが、大きな破損などはなく、怪我人も誰も出ず本当にホッとしました。

●今回の改修工事で、何を一番楽しみにお客様にしてほしいですか?

今までパルテノン多摩をご利用くださっていた方々は、我々舞台スタッフに再会できることを楽しみにしていただきたいです(笑)。
逆にパルテノン多摩を改修後に初めてご利用される方々には、ハード面もホスピタリティも充実した施設にしていきますので、ご利用の際はその点を楽しみにしていただきたいです。

緞帳の昇降操作中

みなさんにメッセージをお願いします

大規模改修で、長期間ホールが休館していただけでなく、コロナ禍でホールを簡単にご利用いただけずに、舞台を利用される方々にとっても辛い日々が続きました。
私たちも同じで、本番が無事に終わった心地よい疲労感や、客席からの拍手を味わえなかったのは辛かったです。
そういった私たちの思いなどもあり、来場される皆さんと一緒に素晴らしい舞台を創りたいという気持ちでいっぱいですので、是非パルテノン多摩にお越しください!

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