パルテノン多摩のリニューアルと同時に、博物館(ミュージアム)もリニューアルします。

新しいミュージアムでは、多摩ニュータウン開発前の谷戸の暮らしから多摩ニュータウン計画など、現在の私たちがくらす街につながるさまざまな謎や魅力を、いろいろな観点から紹介します。ミュージアムをご覧になった後、現地を見に行ってみると、それまでと違う地域の再発見ができるかもしれません。それが「地域まるごと博物館」です。

リニューアル後のミュージアムでは、地域にあるさまざまな場所をつなげ、地域全体を博物館の資料として考えていく「地域まるごと博物館」構想のもと、「まちの入口」として機能するような仕掛けづくりをしていきます。リニューアルにあたっては、博物館の敷居を下げ、地域をつなぐ存在として、市民学芸員を公募し、一緒にリニューアル後の博物館構想や活動について考えていきます。2020 年度には、7 回にわたる市民学芸員養成講座を終了し、実際の展示への参加体験などを経て、現在は毎月1 回の定例会をおこなうほか、6 班に分かれてテーマに沿った地図づくりや企画の検討をおこなっています。

こちらのページでは、市民学芸員の活動の様子を紹介していきます。

市民学芸員の募集

市民学芸員の公募には、定員20名のところ、68 名の方が応募してくださりました。年齢バランス等を考慮して選ばれた28 名が市民学芸員養成講座に参加することになりました。

※市民学芸員の募集は終了しています。

市民学芸員養成講座

第1回(2020年10月3日)

新型コロナ感染拡大状況を踏まえ、全員がオンラインで実施。自己紹介とこれからの内容の説
明など。

第2回(2020年10月17日)

永山公民館とオンライン併用で実施。参加者が、地域の魅力のプレゼンをおこない、次回の現地見学先を検討しました。

第3回(2020年11 月1日)

旧・連光寺村域の見学。旧多摩聖蹟記念館で開催中の連携展示・多摩のカヤ場の展示見学した後、地元に詳
しい参加者の提案ルートを参考に歩きました。

第4回(2020年11月8日)

現地見学を1 か所に決めきれなかったため、急遽この日も見学日に。旧寺方村域の見学をおこないました。地域の方々のご協力を得て、ふだん見られない資料などを見せていただきました。

第5回(2020年11月21日)

永山公民館とオンライン併用で実施。現地見学を踏まえ、WS 形式で多摩のイメージと地域課題の検討をおこないました。

第5回(2020年11月21日)

WSで作成された地域イメージと課題などの例。

第6回(2020年11月28日)

関戸公民館とオンライン併用で実施。前回の検討をもとに、地域課題の掘り下げをおこない、博物館のテーマと、市民学芸員ができる活動内容を検討しました。

第6回(2020年11月28日)

第7回(2020年12月15日)

博物館のテーマ案のまとめと、具体的な活動内容の提案をまとめました。

市民学芸員が描いたスケッチ。

WSで作成された博物館のテーマ案

1.わたしたちのまち多摩の、 環境と人々のいとなみの変容を探り、 地域の記憶を継承する。
2.多様なふるさとの共有 (さまざまな背景を持つ人々が互いに理解しあう社会包摂の場)
3.谷戸のくらしと多摩ニュータウンの過去 ・ 現在 ・ 未来~再発見と発信のひろば~
4.結ぶ ・ つながる ・ 広がる/みんなが主役/まちの入口/どこでも博物館

ミュージアムリニューアル案への反映

その後の市民学芸員

展示の実践(多摩ニュータウン入居50周年記念展示・丸善多摩センター店連携展示などへの参加)

多摩ニュータウン入居50周年記念展示
市民学芸員のアイデアを生かし、グリナード永山会場では大型のフォトスポットパネルなどを設置。永山商店街会場では、一部写真を選んだり、1970年代の出来事パネルを設置し、当時の音楽を流しました。設営の一部にも市民学芸員が参加しました。

▽グリナード永山会場(2021年3月7日~29日)

▽永山商店街会場(2021年3月20日~29日)

▽永山公民館会場(2021年3月24日~29日)

丸善多摩センター店連携展示「多摩の幕末・明治」(2021年4月16日~開催中)

丸善多摩センター店と連携した書店内展示。キャプションデザインを市民学芸員でイラストレーターでもあるタムラヒロユキ氏がてがけ、設営にも市民学芸員が参加しました

定例会の開催と班別活動

養成講座終了後も、毎月1回ずつ定例会を開催し、リニューアル後の博物館での事業などについて話し合いや情報交換を進めています。現在は、地図作りをおこなうことになり、総合班・ニュータウン班・自然地質班・歴史民俗班・アート班・こども班の6班に分かれて活動を進めています。地図作りのほか、フィールドワークなどの計画もたて、実際に現地を歩く活動などもしています。

アート班と有志によるフィールドワークパイロット版(2021年10月17日)