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『オイディプス王』翻訳家 河合祥一郎氏からメッセージが届きました!

ご期待をいただいております7月の公演「オイディプス王」に向けて、翻訳家 河合祥一郎氏がメッセージをお寄せくださいました。

『オイディプス王』にご関心をお持ちいただける機会となると思われます。是非ご一読ください!

ギリシャ悲劇の最高峰『オイディプス王』は、現代人に最も理解しやすい作品だ。
推理小説風のサスペンスから始まり、謎が解明されていくにつれ、運命という力の壮大さに驚かされる。次にどうなるのか、観る者の眼と耳を捉えて離さない緊張ある展開は、演劇見巧者でなくとも圧倒されるだろう。
フロイトが「エディプス・コンプレックス」(エディプスはオイディプスのドイツ語読み)という語を生んだもととなった作品でもあり、人間の根源を明らかにする傑作だ。 
演出の石丸さち子さんは、蜷川幸雄さんのシェイクスピア・シリーズ時代からお世話になっている方だが、最近の彼女のものすごい活躍ぶりには目を瞠るばかり。彼女が『オイディプス王』をどう料理してくれるのか本当に楽しみでならない。
そしてまた出演陣がすごい。輝けるスターたちを支える実力派俳優たちがずらり。特に神官と使者の二役を担う今井朋彦さんは、パルテノン多摩で『オイディプス王』を朗読劇として今年1月に創作なさっているし、大久保祥太郎さんは2018年の私の翻訳による『オイディプス王』の出演者でもある。更に私が長年講師を務める新国立劇場演劇研修所を卒業した林田航平さんもいて、始まる前からパワーを感じてしまう。
絶対に見逃せない舞台になることはまちがいない!

翻訳 河合祥一郎(かわいしょういちろう)

1960年生まれ。東京大学教授。東京大学およびケンブリッジ大学より博士号を取得。著書は『ハムレットは太っていた!』(第23回サントリー学芸賞受賞)『シェイクスピアの正体』他多数。主な訳書に『ハムレット』(シェイクスピア)ほか、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』(キャロル)、『ドリトル先生』シリーズ(ロフティング)、『ピーター・パン』(バリー)、『赤毛のアン』シリーズ(モンゴメリ)、『新訳ナルニア国物語』(C・S・ルイス)などがある。

『オイディプス王』オフィシャルサイトはこちら↓

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