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「排除」の問題は、私たちが生活する場にも何気なく潜んでいる。日常生活における排除は、排除する側/される側という関係が流動的であることから、排除の持つ意味合いを一面的に捉えることが難しい。
本講演会では、意識的に見落としがちな、くらしのなかの排除を取り上げ、その歴史的・現代的な問題や構造について迫る。身近に存在しながらも、看過しがちな排除の問題をもう一度見直すことで、今後の課題を提示する。
第1回 2010年1月9日(土)「優しい関係」から生まれる排除
講 師:土井隆義(筑波大学大学院人文社会科学研究科教授)
内 容:今日の学校において、生徒たちは他人と摩擦を起さないようにするフラットな関係、すなわち「優しい関係」を築いている。対人関係の重さを回避するために編み出された技術と、そこから派生するイジメという名の排除を考える。
第2回 2010年1月16日(土)村落社会における規範と制裁
講 師:柏木亨介(聖学院大学非常勤講師)
内 容:村落社会のなかで行われた規範と制裁。これらの慣行は、共同体の秩序維持のために機能していた。ここでは、つながりと排除の問題を軸に、村落社会内の論理を再考する。
第3回 2010年1月24日(日)隠蔽される都市社会の排除
講 師:西澤晃彦(東洋大学社会学部教授)
内 容:意識的に見落とされがちな都市の周縁とそこに住まう人々。果たして、彼らはどのような歴史的・現実的な問題を抱えながら、歩んできたのだろうか。「寄せ場」「無宿者」「外国人労働者」を通して、都市社会の発展のなかで隠蔽されてきた排除の実態に迫る。
第4回 2010年1月30日(土)アウトサイダーの身体文化
講 師:成実弘至(京都造形芸術大学芸術学部准教授)
内 容:アウトサイダーというレッテルを貼られ、世論から傍流と考えられた人々がいる。だが、現在は世界的にも公認され、評価・奨励されたマイノリティの文化も存在する。「身体」「ファッション」というキーワードから、少数に置かれた人々の文化を捉え直す。
第5回 2010年1月31日(日)公共空間における包摂と排除
講 師:阿部 潔(関西学院大学社会学部教授)
内 容:さまざまな人々が行き交う公共的な空間。この場は多くの人々を包摂する機能を有する。だが、場の安心・安全を確保するため、監視や管理を行い、特定の人々を排除する傾向もみられる。包摂と排除という両義性を持つ公共空間を問い直す。

